W-ZERO3[es]について

PDAやスモールコンピュータは電子手帳やメモ代わりに使えるだけでなく、PCに近い汎用性を持っていてなかなか便利なものだが、操作感に機種固有の癖があるのと別途通信環境を用意しなくてはならないのが面倒で、HP200LXのようにつぼにはまった機種以外はそれほど使い込んでいなかった。一方、近年は携帯電話が多機能になったこともあり、携帯電話を電子手帳のように使うのが普通になっている。しかしあの操作感は勘弁してほしい代物で、携帯を操作するくらいならPDAの方がよほどましであるため、携帯電話には余り良い印象が無い。そんなわけで、VGA解像度のカラーディスプレイと小さなキーボードを持ち通信デバイスを内蔵していて電話もデータ通信も本体のみで可能な機種があるものならぜひ購入したいと思っていた。

最近、ウィルコムからW-ZERO3[es]というスマートフォンが発売されているということを知り、いろいろネットで調べたり実機を触りに行ったりしてみたところ、実に願ったりかなったりの機種であることが分かった。11月23日にウィルコムと契約し、使い始めて1週間経ったところである。ちなみに、ウィルコム定額プラン+ハートフルサポート+データ定額で契約した。

PHSであることから来るディスアドバンテージは特に感じなかったし、非常に小さいキーボードも意外に入力しやすい。番号キーで入力する携帯の流儀に苛々していたところだったので、これには救われた気分である。遅いといわれる通信速度も、4xパケット通信の速度ならこんなものだと納得ずくなので特に問題にならない。むしろ、ウィルコム独特の定額制でパケット代が安く済むため、今までパケット代が恐ろしくて出来なかった移動体通信端末への全メールの転送とPC用サイトの閲覧が心置きなく出来るのが嬉しい。今までの携帯は着信と電子マネー専用にし、最低ランクのプランに変更して様子を見ることにした。

ところで、ウィルコムというと熱心なファンがついていることで知られる。こうしたファンのサイトがネットワーク上にも多く存在するが、そうしたサイトにどこか往年のHP200LXファンに近い雰囲気を感じるのは気のせいであろうか。