私の最初のカメラは親からもらったマミヤシックスKⅡです。フォールディングカメラ(スプリングカメラ)の名機を廉価版にしたものでしたが、中学1年生だった当時(1972年)でもすでに古色蒼然たる機種でした。
しかし、
- 蓋を開けると蛇腹が伸びてレンズが出てくる機構が面白く、撮影される人からの受けも良い。
- フィルムサイズが大きいのに軽量で、畳んだ状態では丈夫なので持ち歩きに便利。
- 今で言う中判カメラなので、密着焼きでも鑑賞でき、四切以上に伸ばしてパネルを起こすと平凡な写真でも立派に見える。
と良いこと尽くめでした。
そんなわけで、フィルムカメラ=ブローニーサイズという感覚が身に付いてしまい、学生の頃の憧れは6×7の一眼レフでした。しかし、学生にそんな高いものを買えるわけもなく、そのまま就職。
1986年からはリバーサルフィルムを装填したオリンパスのOM-1で硬性鏡にアタッチメントを付けて肝臓を撮影するのが仕事になってしまい、私的な写真を撮るのが面倒くさくなってしまい、40歳を過ぎるまで2台目のカメラを所有することなく経過。
2003年にキヤノンのPowershot A40を購入はしたのですが、これもブログに載せる写真を撮る必要からコンデジを買ったもので、趣味的な意味ではありませんでした。さらに、2008年にマミヤシックスもPowershot A40も修理不可能なほど壊れてしまい、とうとうカメラを一台も持たない暮らしになってしまいました。
30年以上すっかり私用(趣味)の写真から遠ざかっておりましたが、偶然ペンタックスQ10を見かけ、小粒なくせに一眼カメラであるという自己主張の強さが気に入って思わず衝動買い。中判カメラとは対極ともいえるペンタックスQ・Q10ですが、豆粒センサーでここまで頑張ってくれるとある種の清々しささえあり、大変面白く、写真撮影の面白さを再度感じています。
仕事として写真を撮る場合はともかく、自分が好き好んで撮る撮影としては、中判のフィルムカメラとコンデジクラスのセンサーを持つデジタルカメラの両極端の経験しかないので、焦点距離と画角と絞りとボケ量の関係など、感覚がまるっきり違うのですが、それもまた面白いと思って撮影しています。
1/2.3型のセンサーを持つデジタルカメラで敢えて頑張る楽しみを覚えてしまうと、逆に中判のフィルムカメラが恋しくなってしまい、マミヤシックスKを改めて入手。
ペンタックスQ10以後カメラがまた増えてきたので、所有経験のあるカメラは、
- マミヤシックスKⅡ(壊れて喪失)
- Powershot A40(壊れて喪失)
- PENTAX Q10(現在保有中)
- PENTAX Q(Q10があるのにQを買い増し)
- マミヤシックスK(オークションで落札したばかり)
の5機種。
今関心を持っているのは、
- マミヤ7Ⅱ(6×7のレンジファインダー機でレンズ交換も可らしい)
- 富士フィルムGF670(新品のフォールディングカメラで6×7)
- ペンタックスK-5Ⅱ(一度はつぶしが利くデジタルの一眼レフを)
の3機種です。
フィルムもデジタルも35mmに関心がないというのもどうかとは思うのですが、将来的には、
- つぶしの利く普通のデジタル一眼レフ
- 中判の軽量レンジファインダー機
- レンズ交換のできるコンデジ
の3台体制を目論んでいます。
今でも写真の原点になっているマミヤ、写真撮影は楽しいのだと思い出させてくれたペンタックス、今もなおフィルムで頑張る富士フィルムの三者にエールを送りたい気分です。