尖閣諸島周辺の接続水域に中露艦艇が同時に侵入した件について、中露の関係とロシアの意図は?

2016年6月8日から9日にかけて、尖閣諸島周辺の接続水域にロシア及び中華人民共和国の艦艇が相次いで進入した。この件に関して、中華人民共和国の意図は非常に分かりやすいが、ロシアの意図がいまいち分かりにくい。

ロシアと中華人民共和国の関係については

  1. ロシア軍の行動を中華人民共和国が利用し、両国が共謀しているように見せかけた。
  2. ロシアと中華人民共和国は本当に共謀しており、共同で日本を恫喝することにした。
  3. 中華人民共和国が該当海域を支配しているという前提のオペレーションがすでに行われており、その結果に過ぎない。

という諸説があるようだ。

最初は2.ではないかと恐怖を感じてこの事件を受け止めたが、最近は1.ではないかと考えるようになった。いくらロシアがNATOの東方拡大に苛立ち、アメリカと対立を深めているからとしても、中華人民共和国とこの海域で結託してもロシアの利益にはならないからである。

日本政府もロシアと中華人民共和国にはそれぞれ違った対応をしているのも当然と考える。

それにしても、こういう環境下でも、いや、むしろこういう環境下だからこそ、先の衆議院北海道第5区選出議員補欠選挙に見られるように「経済重視=自民党」、「安保重視=民進党」という投票行動になる(NHKの出口調査)不思議な国に住んでいるのが現実である。

私自身としては憲法9条第2項を即刻廃止し、日米同盟に第三の国を参加させてNATOのような多国間軍事同盟を創設し、防衛費をGDPの1.5~2%に増やして欲しいのだが、憲法改正が争点になったと思ったら自民党苦戦というこの国では実現しそうにない望みである。

海洋国家の日本では防衛コストが高く、軍事同盟なしではGDPの5%を払ってどうにかやっていけるかもしれないという現実があることが分かっていない人が多すぎる。

自民党の家族観や皇室観はあまり好きではないが、防衛と外交がだめだと日本という国家が崩壊してしまう。どうやら次の選挙でも安倍政権と自民党しか選択肢がないようだ。

参考