いくらE5系のカラーリングがみっくみくだからと言っても列車名「はつね」はねえ……

東北新幹線の次期主力車両となるE5系のカラーリングが初音ミクを連想させるものなので、いっそのこと名称も「はつね」にしてしまおうという運動が起きているらしい(「初音ミクカラーのE5系新幹線を「はつね」に!」参照)。

「はつね」は漢字で書くと初音であり、本来はウグイスの初鳴きを示す季語で、それ自体天象名であり、列車名としての本来の格式は低いものではないと考える。明治時代には一等駆逐艦の名前の候補にもなったようで、決して悪い名前ではないと思う。源氏物語の巻名にもあったような……。

しかし、イメージ的には「かえで」と同じで、料亭や旅館の部屋の名前のような感じがするという難点があると思う。実際「初音」という名前の料理屋を結構目撃する。また、女性の名前として現実に使われているというのも難点になりそうだ。その上、有名な18禁ゲームのヒロインの名でもあるし、JRとしてはちょっと採用しにくいのではなかろうか。地名として確固とした基盤がある「あずさ」とは事情が違う。

発想は面白いが、「はつね」という列車名が実現する見通しは余り無いような気がするし、現在実施中の列車名公募で自分が「はつね」に投票するかというとちょっと躊躇われるものがある。