教育の影響力ってそんなに大きかった?

右寄りの方も左寄りの方も、現在の日本の悪い点は戦後の教育のせいだと言う意見の方がかなりいらっしゃるようです。また、彼らは異口同音に教育の影響力が如何に大きいかを力説されます。

しかし、こうした言説には違和感を覚えるところが大きいのです。正直言って、高校時代の先生方は左翼に属する方が過半数でしたが、同級生たちは

「○○教諭は共産党だから影響されないようにしよう。」

「大学に進学してもマル経(マルクス主義経済学)の講座は絶対取らないようにしよう。人生が終わっちゃうから。」

というような話を良くしてましたし、「教諭の言うことはとりあえず疑う、場合によっては反面教師にもする。」と言うのが校風であり、ノンポリ派の生徒たちのモットーでした。自治会(生徒会ではなく大学と同じ意味での自治会です)も左翼の巣屈になるからと言って、外部からの圧力なしに生徒主導で自主的に廃止してしまったくらいです(OBや一部の教諭たちはその後も復活を目論んでいましたが)。

そんなわけで、笛吹けど踊らず、というのが私たちの青春時代でしたので、余りにも教育の力を過大評価する言説に接すると違和感を覚えるのです。とりあえず、そんなに私たちは純真じゃありませんでしたよ、と言っておきます。