日本の政党名には紛らわしいもの、名が体を表していないものが多すぎます。
- 社会党
- 新社会党
- 民社党
- 社民党
- 民主党
この5党はしばしば混同されます。特に民社党は新進党に合流して消滅した政党で現在存在しないこと、1960年の結党以来小勢力に終始したこともあって知名度が低い為か、しばしば社民党や民主党と混同*1されます。
さらに、民主党には民社党の流れを汲む人が相当居るので話がややこしくなります。しかし、民主党の政調会長が仙谷氏となっていることから分かるように、今の民主党のエンジンは明らかに左翼勢力であり、まるごと旧社会党同様の政党に変貌したというのが実態でしょう。
一方社民党ですが、これまたお世辞にも社会民主主義政党とはいえないのが実態です。この辺の事情は「依存症の独り言」の2005年8月24日付のエントリー「絶滅危惧種・社民党のなぜ」に詳しく書かれています。
こう考えると、民主、社民の両党とも名が体を現していない点で非常に紛らわしいので、実態をあらわす名称に改名して欲しいものです。社会党の名称を復活させるのが一番分かりやすいと思いますが、両党ともその気は無いでしょうね。
そして、さらに民主党が分裂して政界再編が起こり、欧州のような社会民主主義政党、あるいは米国のようなリベラル政党(例:英国の労働党や米国の民主党)ができて、新保守主義政党となった自民党と政策を競って欲しいものです。この場合、欧米諸国のように、両者で安保・防衛政策に大差が無いことが条件になります。安保・防衛政策は国家の基幹となるものなので、これがぶれてしまっては国家の存亡に係わる事態となり、国民も周辺諸国*2も不安になってしまうからです。
- 日米同盟を基軸とした世界戦略
- 労働者保護、環境、福祉
- 市場経済と自由競争の容認
これらはお互いに矛盾しないはずです。要はバランスのとり方の問題です。この辺のバランスが取れていて、ILO第132号条約(年次有給休暇に関する条約)の批准を訴える政党が出来たならば喜んで支持するのですが、現実にはそういう政党はありません。したがって、現状ではねじれ感を感じながら、安保・防衛政策最重視で自民党に投票しています。
民主党が旧社会党に乗っ取られたりしなければ、こんなことを書く必要も無かったのに、と返す返すも残念に思います。
*1 社民党や民主党と混同:ただし、思想的には全く違う政党です。西村真悟氏は民社党から初当選した人ですが、彼が所属していても全く違和感が無いのが民社党でした。
*2 周辺諸国:中韓以外の、台湾、ASEAN諸国、オーストラリアなどの存在をどうしてマスコミは無視するのでしょう。