8月25日から26日まで日本人間ドック学会が秋田市で行われましたが、その帰途に小樽まで立ち寄って来ました。8月27日札幌着の下り「はまなす」で北海道入りし、同日札幌発の「北斗星4号」で北海道を出ると言うなんだか落ち着かない日程ですが、今回の小樽行きの目的は次の3つです。
- 201系気動車に乗車。
- 前回半分しか見学できなかった交通博物館の残り半分の見学。
- 前回見学できなかった日銀の旧小樽支店の見学。
このうち冒頭に掲げた201系気動車ですが、電車と気動車を併結して協調運転できるようにすることにより、非電化区間と電化区間を直通する通勤需要に応えようという目論見で作られた、JR北海道の意欲作です。電車に性能を合わせるため、450馬力のエンジンを2基搭載したハイパワーな気動車です。現在は函館本線の小樽以遠から札幌方面へ、同じく函館本線の江別方面から札沼線への乗り入れで朝に各々1往復、電車と気動車の協調運転が行われています(2005年8月現在)。
このうち、今回乗車しましたのは倶知安発千歳行きの913D(倶知安-小樽間)~913M(小樽-札幌間)~1738M(札幌-千歳間)のうち、731系電車(札幌方)と201系気動車(小樽方)が併結される小樽-札幌間です。
併結運転中の気動車側の乗り心地は非常に良好で、時速80キロまで到達するのにかかる時間も電車と遜色なく、それでいてそれほど車内はうるさくありません。変速の際のショックも気にならず、電車によるアシストのためか、基本性能が高いためか、余裕たっぷりの走行に感じました。連結部よりも電車側の制御車(編成の札幌方より3両目)ではむしろ電車が気動車に押されている感じがするくらい、201系気動車はハイパワーのようです。
乗り心地が余り良くないと感じたのは731系電車の電動車(編成の札幌方より2両目)に乗った場合です。大幅に軽減されているとはいえ、気動車の変速時のショックが全く伝わって来ないわけではないのと、気動車に加速パターンを合わせるために気動車の変速時に加速感が一息つくのに違和感をおぼえてしまうためでしょう。電車としては不自然な加速パターンが気になりました。気動車側に乗ったときには、エンジン音の変化で予測がつくので変速時のショックは気になりません。
気動車のエンジン音がしない電車で気動車の変速パターンをやられると少し気持ちが悪くなるということは、乗客は聴覚と平衡感覚と視覚の全てを使って、次に来る変化を予測しながら列車に乗っている、と言うことなのでしょうか。
私としては、この編成に乗るなら201系気動車側に乗車した方が良い、と思いました。
※文中の列車番号は2005年8月現在のものです。写真の撮影日は全て2005年8月27日です。